Reikibudo’s blog

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消防職員採用試験の時の話(体力試験・2次面接編)

今回の記事は、

消防士の採用試験の時の話の後編。

前回の学力試験の記事はこちら

さて、

学力試験が終わってから、

数週間後に体力試験が行われた。

体力試験会場は消防学校。

 

去年の経験から、

 どんなに体力試験で成績が良くても

 学力試験の成績が悪いと合格しない、

 体力試験は足切り程度に考えられている

 (体力は消防学校に入ったら勝手につくから)

という情報を得ていたので、

 

学科試験が9割方できた私は、

足切りラインに引っかからない程度の

結果を残すだけでよかった。

 

でも油断は禁物!

採用枠はたった一人。

 

もし、私と同等に学科試験が

できている人がいれば、

体力試験の結果でも左右される。

 

ライバルたちを見渡すと

みた事のある子がいた。

確か、私と同じ時期バイクの中免を取りに

自動車学校に居た子だ。

 

確か、某国立大の大学院生。

頭いいけど、物静かなオタクっぽい子だ。

 

ふむ。

この子は強力なライバルに違いない。

 

私は、ますます氣持ちを引き締め、

慎重に体力試験に取り組んだ。

 

前年の体力試験は

「もうできない」と思ったところで

諦めたが、

この年の体力試験は

「もうできない」と思ったところじゃなく、

体が止まったところでおしまいにしようと思った。

 

種目は

  • 腕立て伏せ
  • 懸垂(女子は斜め懸垂)
  • 腹筋
  • 反復横跳び
  • 100m走
  • 長距離走
  • 握力

憶えているものでこんな感じだったと思う。

腕立て伏せも懸垂も腹筋も

体が動かなくなるまでやった。

懸垂は鉄棒から手が離れて終わった。

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ずば抜けて体力があるわけでもなかったが、

全てやり切った!

もう悔いはない!

と思うことができた。

 

そして、全ての種目が終わった時、

消防学校の雰囲氣を味わった。

1年後、私はここで訓練してるんだな。

そうありありと想像して

消防学校の空氣を何回も吸い込んだ。

 

終了時間に、父が迎えにきてくれた。

辺境の地にある消防学校は

バスの本数もめちゃくちゃ少ない。

 

父の車に乗り込んだ瞬間、

アドレナリンが切れたのか

体全身に痛みが走った。

 

全身の筋繊維の細かいところが

文字通りブチブチちぎれた感覚。

限界までやったんだから

当たり前といえば当たり前のことだった。

 

自宅に着く頃には

体がパンパンに腫れて、

家の中には父に手伝ってもらって入った。

そこから2週間まともに歩けなかった。

 

そんな状態の中、

一次試験の結果が出た。結果はもちろん合格。

前年はここまでだったが、

この年は乗り切った。

合格することはわかってたので、

特に嬉しいとも思わなかった。

 

さて、次は面接と健康診断の2次試験。

面接会場に着いた瞬間に見たのは、

紺のスーツを着て、

緊張で姿勢も髪の毛もガッチガチ

に固まった他の受験生たち。

 

銅像か!😆

 

と思ったよね。

お氣に入りのライトブラウンの

パンツスーツを着た私は

一人浮いていて、

なんかブフッと笑ってしまった。

 

今でも思うけど、

就職活動のあのスーツとあの髪型って

誰が決めたん?

 

あんな外見で無難に縮こまってたら、

自分なくすよ。

自分の好きな色でよくね?

 

そう思った私は、

ガッチガチの面接待ちの

周りの子たちに話しかけた。

消防署見学に行った時の話をしたら、

他の子たちも興味津々で、

会話の輪はどんどん広がっていった。

 

そして合格したらどんな部署に行きたいか、

みんながそれぞれ語り出した。

僕は救助隊

私は救急救命士

オレは火災調査・・・

なんて感じだった。

 

消防と一言で言っても、

みんな色々目指すところは

違うんだな、と思った。

 

そしてこの会話で、

みんなの緊張がほぐれたな、

と思った頃、

面接室の中にいた、

事務方の公務員が廊下に出てきて

 

君たち、一体どうなってるんだ!

面接待ちの廊下でこんなに騒がしいことは

今までなかったぞ!!!

こんなことは前代未聞・・・フジコふじこ(以下省略・・・)

 

とかって言ってたけど、

サーセンで終わらせた。

 

大声で話してたわけでもないし、

大爆笑してたわけでもない。

ちょっと話し声が聞こえたってだけやろ?

ってその時は思った。

 

でも、後々考えると

面接を受けてる子は氣が散ったり

動揺したかもしれなかったよね。

ごめんね。

 

さて、そこから待ちに待ち、

いよいよ私の番が来た。

 

扉を開けて中にはいる。

腰掛けてと言われたら椅子に座る。

予想と違い、

面接官はすごく柔和な感じの人たちだった。

名前と受験番号を告げると、

一人の面接官がにっこりしながら

 

面接を始める前に

言っておきたいことはありますか?

 

って言ったんだけど、

面接って自己発信から始まるわけ?

とちょっと驚いた。

 

今思えば、

廊下で話してすみませんでしたという

謝罪が求められていたのかもしれないが、

その時はどういうわけか、

 

合格もらいに来ました。

 

って言ったんだ。

溢れる自信が声にまで漏れ出たんだと思う。

 

以前、コールセンターの

バイトの面接に行った時は、

おどおどしてテンパって

一人だけ落とされたことを思い出し、

今回のこの一言で手応えを感じていた。

 

多分、そのあとは

私の消防愛がどれだけ強いかを

ずーっと喋ってたんだと思う。

面接官も、次第に前のめりになってたし。

 

そんなわけで、面接は楽しく終了した。

この時までは、すごく自信満々だった。

 

しかし、その後の健康診断で

重大な懸念事項がでた。

 

心電図の波形が良くなかった。

わかる人はわかると思うけど、

ST波が極端に低いという、

虚血性心筋症

の波形が出ていた。

要は、心臓肥大、貧血等で

十分に心臓の筋肉に血液が回ってないという波形。

 

その場で

後日の再検査に来てください

と言われ、その日は帰された。

 

さて困った。

特に症状もないのに心電図ごときで

不合格になったらたまったもんじゃない!

 

そう思った私は、

ここから自分が築いてきた

消防ネットワークを駆使し、

飲み会で出会った人に、

自分が受験しない地域の救命士さんを

紹介してもらった。

 

そして、その救命士さんは

こうアドバイスしてくれた。

 

ST低下は

ホルモンバランスなどでも起こりうるから、

再検査でもう一回変な波形が出る前に

自分で循環器クリニックを受診して、

キレイな波形の心電図をもらうといいよ。

 

救命士さんナイス!

この御恩は一生忘れません。

 

そんな感じで

父の知り合いの循環器クリニックを訪ね

事情を話して、

超詳しい心電図をとってもらった。

結果は異常なし。

 

で、再検査の日に

この心電図を持参し、

心配だったので、自分で受診してきましたー

と検査の方に渡すと、

 

ふむふむ問題ないですね。

ではこちらを受領します。

そのままお帰りください。

 

と再検査はあっさり終わった。

あとは合格を待つのみ。

 

私は、そのあとからフルタイムで

旭化成アミダスでバイトを始めた。

結構お給料よかったよ。

ホームページ作成のアシスタントで

派遣のバイトで大したことやってないくせに

月18万近く貰えてたんだけど、

その派遣先の社長が詐欺で捕まって派遣終了w

そんなこともあったな。

人生って不思議。

 

そんなこんなで

ちょこちょこバイトを入れたり

楽しくNOVA通いしてる中、

とうとう合格発表の日がやってきた。

 

勿論、合格。

ん?

でも採用枠1だったのに、

2人合格してる?

 

不思議なことに、

採用枠が増えてた。

合格者のもう一人は、

あの某大学院生。

要所要所でちょこちょこ会うなんて

よっぽどご縁があるんだろうな、と思った。

 

合格発表のその日は、家族で大宴会。

父も母も、祖父も祖母も

私の合格を大変喜んでくれた。

別日には、

知り合いの消防士さん方にお礼参り。

そして、ここで初めて

合格した先の消防士の先輩を

たくさん紹介してもらった。

 

私はその後

World Firefighers Gamesという

消防士の世界オリンピックの通訳を頼まれ

(そんなに話せるわけじゃないのに)

ニュージーランド

先輩消防士さんたちと行ったんだけど、

ニュージーランドが氣に行ったので

引き続き正式拝命までの間、

ニュージーランドの語学学校に行きながら

楽しく過ごすことにした。

 

22歳、23歳は

めちゃくちゃ楽しかったなぁ。

 

次は、色々ありすぎて

ちと記憶があやふやな

消防学校前後の話を書こうと思うけど、

もしかしたら先にうちの親族の

戦争経験談を書くかもしれません。

 

それではまた!

今日も読んでくれてありがとう

 

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